痛みとは、傷など痛みの原因が発生した部分それ自体が感じるものではありません。痛みは脳で感じるものなのです。
事実、先天的に痛みを全く感じないという病気もあり、どんな怪我をしても全く気がつかない為、たとえば、赤ちゃんの頃、自分の指を歯で噛んでも平気でいられるというのです。
ちょっとした痛みも感じなければ、当然バイ菌などにも無防備で、ほとんどの人が若いうちに亡くなってしまうそうですが、これは他でもない、先天性の脳神経の病気といえます。
人間が痛みを感じる仕組みは非常に複雑なのですが、強弱の違いはあれ、痛みは身体の異常を警告し、身体を安静にさせるよう要求する信号である事に間違いありません。
つまり、身体で起こった何らかのトラブルの為に、痛みの神経が刺激され、脳に伝わって私たち自身に警告を発しているわけです。
たとえば、胃が痛いというのは、胃そのものが痙攣などで痛む事もありますが、主として、胃液の分泌しすぎなどで、胃壁が刺激を受けると、その信号を脳が受け取り、脊髄を通って、胃のあたりの皮膚に痛みを感じさせて知らせるわけです。
腰痛の場合はズバリ、末梢神経そのものが、骨や筋肉、靭帯などに圧迫されて痛む。
痛みを感じる神経が集中しているところだけに、その接触の機会は非常に多い。
まさに、どんなふうに痛みが起きてもおかしくないわけです。
腰の痛みは必ずしも一定ではなく、人によっても感じ方がかなり違います。
目に見えない場所、なのに、最も痛みを感じやすい場所。だからこそ腰痛は、人に不安を与え、治りにくい病気として、はるか昔から現代にまで君臨し続けているのでしょう。
しかし、その未開の地へ分けいって、痛みのもとを見つけなければ、何の解決にもなりませんね。
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