何度も言うようですが、自然治癒力なのですが。
犬を飼っている方から聞いたのですが、ある日の散歩の時、普段は見向きもしない草をムシャムシャと食べていたそうです。
それも同じ種類の草だけ選んで、これは胃が悪い時に食べるようです。
見た目は元気なのに胸焼けでもしているのかと、その時に気付いたとの事だそうです。
誰に教えてもらう訳でなく、胃腸が悪い時はこの草をと、犬の遺伝子に組み込まれた情報が、そうさせるわけです。
また、犬を始めあらゆる動物は、少し位の怪我ですと、傷口をペロペロなめて治してしまう、動物が持つ本来の自然治癒力なのですね。
胃が悪ければ胃腸薬を、風邪をひけば風邪薬をという具合に、安易に対処して来た結果、ほかの動物には今もしっかりと備わっている力を、人間だけはこのところ、ずいぶん低下させています。
例えば、最近のアレルギー患者の急増。
もともと喘息やアトピー性皮膚炎を起こしやすい人だけでなく、花粉症など年々増加の一途をたどり、日本人の３人に１人が何らかのアレルギーに悩まされていると言われ、今や深刻な社外問題ともなっています。
アレルギーは、体内に入って来た異物(抗原)から身を守るため、抗体を作って応戦するという、すべて動物に備わった自然な働き。
生命活動を維持するホメオスタシス(人体の恒常性)に基づいた、とても重要な生体反応のひとつなのです。
これが過剰に行われた場合、様々な症状が出てしまう。アレルギー体質と呼ばれる人は、もともと抗体を作りやすく、ほんのわずかな抗原の侵入にも反応し、パニックを起こしてしまうわけですが、アレルギーの増加は、自然治癒力の低下と無関係ということはあり得ません。
多種多様な物質が日々新しく産出されている現在、私たちの人体がそのスピードに追いつけず、抵抗力や免疫力をどんどん衰えさせていると考えられるのです。
アレルギーの原因となるアレルゲンを完全に除去するのが至難のわざといえる今、それよりも、異物に負けない強い人体をつくる事こそ重要でしょう。
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