まさに人体の大黒柱に当たる脊椎。ところが、やっかいな事に、脊椎は最初から全体にS字型に湾曲しているのです。
これは、人類が二本足で歩き始めた功罪とも言われております。｢進化論｣の著者ダーウィンによれば、中腰で頭を上げて歩き始めた猿の仲間が、やがて様々な危険を回避するために、前足を宙に浮かせて直立二本歩行になったということですが、進化の過程である程度しっかりした腰骨を作ったつもりが、まだ足りなかったらしいのです。
S 字型に湾曲した脊椎には、上体の負担がどっとかかります。
四足歩行の場合、脊椎は地面とほとんど
平行になっていて、内臓はそれにハンガーをかけるようにぶらさがっています。
ところが、二本足歩行に進化した人間は、脊椎が地面に垂直になったせいで、内臓が落ちないように何とか支えなければなりません。
そのため骨盤が大きく広がり、頭も内臓も、全てを受けとめる事になったのです。
骨盤の責任は重大。これが歪んでしまうと、その上につながっている脊椎に悪影響を及ぼす事は目に見えております。
そして脊椎が歪めば、その中を束になって走っている神経組織が圧迫を受けるのは当然です。
脊椎の周辺には、神経や血管がひしめき合っています。
ただでさえ密集しているのに、脊椎のズレによってその場所がさらに狭められるのですから大変。
これが原因で、身体に様々な支障がでてくるのです。
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